月別アーカイブ: 6月 2014

蛇いちごは食べられないのです

標準

画像

通っていた幼稚園はお寺が経営しており、
山に隣接し、敷地も広かったと記憶しています。
外で遊び、中で絵を描き、歌い、踊り、おやつを食べて昼寝する
今考えると天国のような一日を懸命に過ごしていました。

園庭で遊んだあとは、手を洗って室内に戻ります。
もどってくださいの合図とともに、園児たちは手洗い場へ。
みな一目散に駆け出し、我先にと限られた蛇口に集中します。
気づけばずらりと列ができ、真っ先に着いた一群以外は
明らかに時間までに部屋にもどることはできない。

争って押しのけて駆けるのいやだなあ
並んで待っていても遅れて入ることになるのなら
何もせず並んでいる時間がもったいない
みんながいなくなるまで、向こうの草むらを探検しよう
蛇いちごをみにいこうと
毎回、最後に部屋に入っていました。

ある日、園長室に母親とともに呼ばれ
かに組の先生が、園長先生と母に、このような私の様子を報告して
「困るんです」と。

頭を抱える母親をよそに園長先生は、
どうしてなのかな?と私に理由を訊くので

あのね、蛇いちごがみたかったの
と、先の理由を話しました。

園長先生は笑いながら
そうか、蛇いちごか!と私を抱きあげ、
母に向って、この子は大丈夫ですよと言い切った。

何が大丈夫なのかは定かではありませんが
この話は、蛇いちごを”音楽”におきかえても通じるのではないかと
ふと思いました。